不動産売却前の修繕の必要性について
松本市は人口も多く街も整備されていて、不動産売却を行う会社もたくさん見つかります。売却にあたって気になる点では「売却前に修繕をした方がよいのか」という悩みが多いようです。そこで今回は、松本市の不動産売却において、修繕の必要性とポイントをご紹介します。
松本市で売却前の不動産の修繕は必要か否か?
松本市に限った話ではありませんが、基本的に売却したい物件に何らかの不具合があるならば、事前に修繕した方が高値で売却できる可能性が高まります。とくに仲介ではなく、買取での不動産売却を考えている場合は必須といってもよいでしょう。
買い手の立場で考えてみるとわかりやすいのですが、明らかな不具合があり修繕にも一定以上の手間が掛かる物件をいい値で購入するかということです。余程の付加価値が他に付いている、不具合といっても目立つ範囲ではなく、些細なことであるならば、大きな問題ではないと判断されることもあります。とはいえ、不具合を放置したままだとそれを理由に値下げ交渉になる可能性が高くなりかねません。
とくに早急に現金化する必要があり、不動産売却の方法に買取を選択している場合は、値下げが大きな痛手になってしまうことも充分に考えられます。現在の不動産市場では現状引き渡しが一般的ですので、不動産会社から「とくに修理の類をする必要はない」と告げられることも少なくありません。しかし、その条件に該当するのは新しい物件であることが多く、築年数が古い物件であればあるほど修繕は本格的に検討した方がよい課題となります。
予算の関係もありますし、それぞれの都合でできる範囲とできない範囲がでてくると思いますが、際立った破損等がある場合には必ず何らかの対策をすることをおすすめします。
修繕の必要性の判断基準について
誰が見ても明らかな穴が開いている等の場合は、議論の余地なく修繕ということになります。そういった極端なケース以外で一般的な判断基準でいうならば、まず築年数で考えるのが第一歩と考えてください。
たとえば外壁でしたら、5~10年程度で何らかの劣化が発生するのが一般的です。給排水関連も長く見積もって10~15年程度で修理か交換を検討した方がよいとされています。こういった修繕目安をあらかじめわかっておくことは売却額を少しでも上げるためには重要なポイントになります。一応、建物全体の基準として10年以上経過しているならば、何らかの手入れが必要な部分があると見ておけば間違いはありません。
ちなみに、部分毎でメンテナンスのタイミングを考えるならば屋根が20~40年、天井と壁と床が約30年になります。銅素材と木製製品が約40年、アルミ素材部分が約50年でステンレス素材が約65年、となっています。経年劣化が必ず同じ様に進むとは限りませんが、ある程度の修繕の目安を知っておくことが必要でしょう。
また、絶対に手入れを考えた方がよい箇所としてあげられるのは、給湯器や空調設備など日常的に使われる類のものです。壊れて使えないという場合は事前撤去した方がポイントは高いと思ってください。既に不動産会社と取引を開始しているならば、撤去の旨を会社側にしっかり伝えるべきです。
簡単な手入れが自身で可能な部分とは
屋根や外壁等の修繕は専門の職人に行なってもらうしか手はないですが、簡単な修繕を自分でしておくだけでも売却時の値段が上がることがあります。障子やクロスの張り替え、電球の交換や外壁の清掃といった部分はその典型例です。売却方法に不動産仲介を選んだ場合、購入希望者が内覧にやってきます。その際、室内が散らかって汚れているよりは清潔でしっかり整っていた方が、購入する意欲も湧いてくるでしょう。
何より注意しなければならないのは、不動産売却の方法に不動産仲介を選んだ場合、売り主に「瑕疵担保責任」が発生するということです。これにより、売却済み物件に売り主側も買い主側も気づかなかった何らかの問題があとで発覚した場合、その分の瑕疵を売り主側が保証することになります。ただし、買い主側が不具合を認識していた場合は該当しないと定められていますので、何かの不具合がある場合はその旨をしっかり買い主側に説明しておく様にした方が堅実です。
場合によっては、ホームインスペクションといって売却予定の家に何かしらの不具合がないかを一級建築士等が調べてくれるシステムもありますので、そういったサービスを利用して保証を得ておくというのもよい判断でしょう。
「修繕よりも大規模なリノベーションを行った方がよいのでは」という考えもありますが、大規模リノベーションの実施は物件の売却価格が上がることにつながり、買い主が見つからなくなってしまうこともあります。よって、実施前には必ず専門家と意見交換を行ない、今後の指針を決めておくようにしましょう。
最近の不動産売却は現状引き渡しのことが多いので、そのままでも売却できないということではありません。しかし、物件の傷みや経年劣化などを理由に値下げ交渉されてしまうリスクと紙一重です。他に、売却方法として不動産仲介を依頼した場合には、瑕疵担保責任が発生する問題もありますので、可能な限り不具合な部分は修繕しておくことをおすすめします。場合によっては、ホームインスペクションを行う、専門家に調べてもらうのも手でしょう。